椎間板ヘルニアの激痛で眠れず横たわる男性 腰と脚に響く神経痛を表現したイラスト

第3話 眠れぬ夜―痛みと向き合う時間

椎間板ヘルニアの激痛で眠れず横たわる男性 腰と脚に響く神経痛を表現したイラスト

令和6年12月下旬

 夜になると、痛みは決まって強くなりました。
昼間は白衣を着て施術に集中している分、痛みの存在をごまかせていたのかもしれません。
しかし、仕事を終え自宅に戻ると、身体の奥に潜んでいた悪魔(痛み)が顔を出します。
布団に横になると、右腰の奥で神経が何かに触れたような「ビリッ」とした感覚が走りました。
仰向けになると痛みが増し、横向きになっても脚に痺れが広がる。
どの姿勢も落ち着かず、寝る体勢ひとつ決められませんでした。

「今日は眠れるだろうか」
そう思いながら電気を消す夜が続きました。
悪魔(痛み)は身体の奥で脈のように波を打ち、腰から太ももへ痛みと痺れが暴れます。
横になることは出来ず、低い椅子に前傾姿勢で座り、呼吸を浅くしながらやり過ごすしかない時間が続きました。

深夜になると痛みを少しでも軽くしようと、いくつもの対策を試しました。
アイシング、湿布、温熱、ストレッチ、姿勢の調整…
治療家として患者さんに勧めてきた方法で、腰痛保存療法の基本対策です。
しかし、どれも決定的な効果はありません。
湿布や飲み薬は焼け石に水、温熱は一時的で、ストレッチはほんの角度違いで激痛が走りました。
「今は動かす段階じゃないな」
痛みの質が私にそう告げているようでした。

朝1番の患者は自分自身です。
関節の調整、筋肉のリリース、テーピングでの支持…
私がこれまで患者さんに施してきた技術を、自分自身にそのまま当てはめていました。
「これを人に施す時は、もっと効果が出ていたのに」
そう思うこともありました。
しかし、だからこそ気づき学べることもありました。

昼休みは完全に自分への治療時間でした。
微弱電流、超音波、干渉波、温熱。
可能な限りの物理療法を組み合わせ、痛みの波を少しでも穏やかにしようとしました。
治療家である自分が、自分自身を治す…
その過程は辛さもあり、不思議な感慨もありました。
自分を客観的に診ることができる「この職業で良かった」
そう思える瞬間もありました。

知識も技術も、いまの自分を支える大切な手段であり道具でした。
もし私が別の仕事をしていたら、ここまで冷静に痛みに向き合えていなかったでしょう。
悪魔(巨大な痛み)に飲み込まれ、効率的な対処は出来ていなかったと思います。

痛みと痺れの範囲は日によって変わりました。
増えることもあり、そのたびに不安が胸をよぎりました。
もしこれ以上、足の痺れが強くなり歩行困難になったら…
膀胱直腸障害が出たら…
その時は、迷わず手術。
それが治療家としての判断でした。

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※本記録は個人の体験であり、治療効果を保証するものではありません

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