令和7年8月
大会を終えると、私は痛みに悩まされる日々へ戻っていました。
あの試合の日は奇跡のように動けた。
しかし大会に向けた稽古に熱が入りすぎ、試合当日はアドレナリンで身体のブレーキを効かせなかったため、緊張が解けた途端、右腰から脚へ走る疼きは再び日常を支配し始めていました。
道場稽古ではそれなりに動けるが、帰宅後は鈍い痛みに襲われる。
その現実は私に一つの事実を突きつけました。
「このまま空手の道を追求すれば、必ずどこかで壁にぶち当たる」
右足の細さはその象徴でした。
10キロ走れるようにはなったが、
「片足で支える力」はまだ戻っていない。
バランスの悪さは、常に潜在的な危険を含んでいました。
大会に出場できたことは確かに大きな成果でしたが、治療家として冷静に身体を見つめたとき私は気づきました。
「本当の意味での改善はまだ遠い」 と。
私は自分の身体をゼロから見直すことに決めました。
まずは姿勢と身体の使い方の徹底した再確認。
腰を反らせる癖、片脚に荷重する癖、無意識の動作が痛みを再発させる原因になっている可能性がある。
次にトレーニング内容の抜本的な見直し。
筋力よりもまずは機能回復。
動かす前に「支える」こと。
大きな筋肉よりも、深部筋の再教育。
そして何より重要なのはバランス能力の再構築でした。
右が3センチ細いという現実は、ただ筋肉が減ったというだけではない。
右脚そのものが「身体の地図から薄れている」ような状態だったのです。
立つ、落とす、移動する…
空手の全ての動作は「土台」である脚の安定性の上に成り立つ。
そこが崩れたまま動きを積み重ねれば、再発は時間の問題でした。
さらに私は 日常生活そのものを徹底的に見直す ことにしました。
・座り方
・歩き方
・起き上がり方
・荷物の持ち方
・睡眠姿勢
・仕事中の動作
どれか一つを間違えるだけで、腰椎に負担が集中しヘルニアの炎症がぶり返す。
治療家として患者さんに伝えてきたことを、私は改めて自分自身にも徹底しました。
痛みを消すだけではなく、痛みを「つくらない体」に変えること。
それがこれからの課題でした。
「ここで終わるわけにはいかない」
大会で負けた悔しさよりも大会後に襲ってきた痛みの方が、はるかに強いメッセージを持っていました。
痛みは敵ではなく、改善すべき点を教えてくれる「サイン」
まるで悪魔のようだと思っていたヘルニアの痛みも、「これまでの生活を見直さなければ破滅することになる」ことを伝えてくれた、大事なシグナルだったんだと。
「天使は悪魔の顔をしてやってくる」
この時期にはその様な考え方になり、私は次の挑戦に気持ちを向け始めていました。
復活への道は、まだ続いている。
そして次こそは痛みを抱えたままではなく、本物の「強さ」を手に入れた身体で戦いたい。
ここからが、本当の意味での再スタートでした。
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※本記録は個人の体験であり、治療効果を保証するものではありません