『10年前のクリスマス』

 賑わう街の片隅にある病院の3階で、10年前のクリスマスにお千代ばあちゃんは息を引き取りました。(お千代ばあちゃん:2007/01/28参照)
独立開業を半年後に控え、宮城国体の医療活動や空手大会の稽古、出張施術等まだ独身生活だった八木山のアパートを拠点に動いていた時代でした。
あれから10年、リポビタンD片手に誰もいない墓地に腰を下ろし、願わくばお千代ばあちゃんの声でも聞ければ、などと思ってはいましたが、聞こえてくるのは吹き抜ける冷たい風の音だけでした。
型破りのお千代ばあちゃんは、あまり人が口にしない事を、ズケズケと遠慮など一切無しに言ってきます。 苦情はもちろん、少しでも不満があると大声で怒鳴り散らします。
私ともよく言い争ったものです。 患者さん目線での接骨院のあり方、施術者のあり方をこの時代に鍛え上げられました。
当院は来年10周年を迎えます。そして様々な分野へ新しい挑戦や進出の計画が動き出しています。
今、お千代ばあちゃんがフラッと当院に現れたらなどと考えました。
相変わらず「あーだ、こーだ」騒ぐんだろうなと思いながらも、お千代ばあちゃんにだけは納得してもらえる接骨院にしていこうと、ビリビリと突き刺す冷たい風の中で決意しました。
治療家として16年、お千代ばあちゃんを始め様々な患者様に成長させていただきました。
そんな全ての患者様に感謝の気持ちを再確認した、お千代ばあちゃんの10周忌でした。
合掌

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