当院より約2キロ南の若林区霞目に波分(なみわけ)神社はある。
海岸からは6キロ内陸に位置する。
869年(貞観11年)に東北を襲った巨大地震[貞観地震]の際、大津波が押し寄せこの場所で波が2つに分かれたという。
この神社では白馬にまたがった海神が大津波を南北に分けて鎮めたという伝説がある。
1100年以上も昔の言い伝えである。
ここより内陸は津波に気をつけろと、先人は子孫に伝えたかったのだろう。
今回の大津波も仙台東部道路が防波堤にならなければ、この神社まで波は到達していたと聞く。
災害から何十年、何百年もたってしまえば、人々の危機意識は薄れていく。
この記録、記憶はこの先1000年を超えても私達の子孫のため、より明確な形で残していかなければならない。
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