『太陽へ続く道』

懐かしい歌が流れていた。
当時よく聞いていたその曲調は過去のシーンを鮮明にさせる。
なぜ空手を始めたのですか?
度々投げかけられる質問。
十数年前、極真空手道総本部の門をたたく、大山倍達総裁が問う。
「君たち、空手を始めた理由は?」
「礼儀を身につけたいから、精神修行のためだとか、キレイ事は並べるな!
君たちは喧嘩に強くなりたいからここに来たんだろ! 動機はそれでもいい。
日々の稽古により大切なものは見えてくる。」
力強い本質を突いた言魂だと思った。
しかし自分にとってはそれさえも少しカッコイイ事のようにも思えた。
「何かを本気でやり遂げたい。」
当時の自分の内なる熱はヒドクくすぶっていた。
確固たる軸を作りたかったんだろう。
当時日本一厳しい場という雑誌の記事にも何となくひかれた。
そしてそこには紛れもない本物があった。
あれから十数年、この道はどこまで続く?
いつの日もその曲と共に初心へと帰る。  iwa
~太陽へ続くハイウェイ  歌・作詞・作曲:長渕剛~
太陽の下でバイクを走らせエンジンの爆音を感じてる
奴は、はるかに俺よりキラキラ輝いて見えたんだ。
ポケットから一つずつ望みを右手に握りしめて、
向かい風を受けながら明日、旅に出ようと決めたんだ。
誠実さもいい、嘘もいい、とりあえずのつくろいもいい、
だけど何かが違うんだ、今ほしい物は本気さだけ。
全ての立ちはだかる苦しみをこの手でぶち壊したくて、
ほてったこの俺の頬をおもいきり叩いてくれる奴と。
Run away  突っ立ったままの俺から
Run away 果てしない夢を求め太陽の下へ。